もう一人で悩まない。夫婦二人三脚の不妊治療。

不妊症の原因や治療法、そして治療費や自治体サポートなどを詳しく説明。

私もしかして不妊症なの?不妊症の定義について

少子高齢化・晩婚化の昨今、不妊症の人が多くなっていると言われています。

しかし、不妊症というものは昔から人間が抱える悩みの1つです。大正・昭和前期の産婦人科学者の荻野久作は、当時子どもが生まれない女性が「家制度」のために離縁されてしまったことを救うため、女性の排卵期と受胎期を科学的に解明しました。

 

皆さんが高校の保健体育で学んだ「オギノ式」です。保険体育では避妊法の1つとして以前は教えていた時代もありましたが、今は教えていません。

女性の身体はデリケートできちんと周期が決まっている人でも、ストレスや疲労・服用した薬の影響で排卵日がずれてしまうこともあります。

さらに個人差があり周期が28日の人もいれば、35日の人もいます。こういったことから、オギノ式が避妊法の1つという教え方はしていません。

 

しかし、妊娠を望む女性にとって、オギノ式は妊娠をするための大切な目安となっています。

 

妊娠を望んでから1年たってもできなければ不妊症

一般的に自然な結婚年齢で妊娠を望んでいる場合、結婚して半年で7割、1年で9割、2年で10割が妊娠すると言われています。

1年経っても妊娠しなければ不妊症か、というと1割は妊娠しない可能性もありますので、絶対とは言えません。

しかし、一般的には1年で9割が妊娠するため、避妊をせず子どもを望むための性生活を行っていても、1年以内に妊娠の兆候が現れない場合は「不妊症」と言われています。

それでも荻野久作の時代にもあったように、女性の排卵は決まっています。やみくもにと言うわけではありません。こういったこともしっかりと学んだうえで、女性は自分の排卵周期を日頃から知っておきましょう。

 

そして、不妊症の場合は、こういったことを踏まえても妊娠できないことです。

その場合は、女性の卵巣内の卵子、または排卵そのものに何か異常がみられる場合が考えられます。

また、受精してもしっかりと着床できないこともあります。これを排卵障害またはピックアップ障害、受精障害、卵管障害、着床障害といいます。

 

女性だけじゃない!男性にも不妊の原因がある

不妊症の原因の半分は男性にあると言われています。

精子は精巣で作られますが、精巣の働きは「男性ホルモンの分泌」と「精子を作る」ことです。

しかし、その働きは加齢によって老化していきます。男性ホルモンは女性ホルモンと比較して、急激な減少は見られませんが、それでも加齢と共に減少していきます。

結婚の平均年齢が上がっている昨今、女性の卵巣の老化による不妊症はよく言われていますが、男性も同じです。男性も30歳~40歳を境に、精液や精子の量や濃度・運動能力は下がっていきます。

他にも男性の抜け毛を予防するための育毛剤やサプリメントには、男性ホルモンの働きを抑制してしまうものもあります。そのため育毛治療薬の中には、若い男性にはおススメしていないこともあります。

一方的に女性の責任と言われていた不妊症。戦前と異なり今は男性の責任も明らかにされているため、夫婦そろっての妊活が必要になっています。

 

病院に行くタイミングは?

不妊症はどこか痛いところがあったり熱が出るといった症状がないため、病院に行って治療をするのに、ちょうどいいタイミングというのが明確ではありません。

中には結婚して3年経っても子どもができない、周囲の人に「子どもはまだ?」と言われて焦り始めた、ときっかけは様々です。

生殖機能は、外側からわかるものではなく素人目には分かりません。そのため、専門の医療機関で不妊検査を受ける必要があります。

さらに病院に行くタイミングで女性の月経に合わせた検査が異なるため、女性側は病院へ行く前に、数カ月は基礎体温や月経の日にちをしっかりと手帳などに記入しておきましょう。

 

不妊治療の流れ

女性側の検査は女性の月経周期に合わせて4回行います。月経期、卵胞期、排卵期、黄体期の4回です。

まず、生理中の月経期に、「採血による基礎ホルモン検査」をします。

次に月経が終了してから排卵される時期、卵胞期の検査です。この時期、女性の基礎体温は下がり、低温期になります。「子宮卵管造影検査・子宮鏡検査」を行います。子宮卵管造影検査は子宮内にバルーンを入れ、レントゲンを撮り、卵管の異常を見る検査です。

排卵期には「超音波検査、フーナーテスト、採血による卵胞ホルモン検査」を行います。

排卵が終わり、受精卵の着床を待つ黄体期には、「超音波検査、採血による黄体ホルモン検査」を行います。この時期の基礎体温は高くなります。体温は高くなり高温期になります。

 

こういった検査の後、不妊症の原因がわかれば、その原因に向けた治療が始まります。

原因が男性の場合は、DNA損傷の検査、前立腺炎の検査など男性側の不妊の原因を突き止めます。そして、初めて治療が開始されます。

男性の場合は、禁煙や育毛剤の服用を止めて精巣の老化を防止する、前立腺炎の治療などがあります。男性の不妊治療は泌尿器科で検査や治療ができます。

 

まとめ

不妊治療はその人によって短い人もいれば、長くかかる人もいます。不妊症と言われて数カ月で子どもが授かった人もいます。

しかし、ほとんどが長期戦になります。長くなればなるほど、その間、不妊治療が心にも経済的にも負担になっていきます。絶対に子どもができるまで頑張るという人もいれば、何年間で子どもができなければ諦める、と決めて始める人もいます。

 

不妊の原因が女性側でも男性側でも2人の問題です。せっかく、2人で寄り添って生きていこうと決めた相手ですから、辛い時こそ2人の気持ちを1つにして、取り組んで頂きたいと思います。