もう一人で悩まない。夫婦二人三脚の不妊治療。

不妊症の原因や治療法、そして治療費や自治体サポートなどを詳しく説明。

着床しやすい体づくり!日常生活でできる7つのこと

誰もが望んでいる自然妊娠ですが、そのためには何か必要なのでしょうか?

今回は日常生活でできることを集めてみました。

 

年齢別の自然妊娠率

1年間、全く避妊をせずに妊娠できる確率を「自然妊娠率」といいます。

年齢(歳)

20~24

25~29

30~34

35~39

40~44

45~49

50~

妊娠率

86%

 78%

63%

52%

36%

 5%

 0%

人の自然妊娠率は上記の表のようになっています。

 

この表を見ても明らかになりますが30代前半までは7割、30代であれば2人に1人が自然妊娠できるのに対して、40歳を過ぎると急激にその確率が下がることが解ります。

それだけではなく、自然妊娠した後の流産の発生率も34歳までは10%にとどまりますが35歳~39歳で25%、40歳以上で40%、45歳以上で50%になります。40歳を過ぎると自然妊娠が難しくなるだけでなく、流産もしやすくなってしまいます。

それはいったいなぜでしょうか。そして、それを避けるためにはどうしたら良いのでしょうか。

 

〇着床時期はいつ?

女性の月経は28日から35日を1カ月とし、月に1回排卵があると言われています。健康な男女が夫婦生活を営んでいれば、80%の確率で、子宮内で卵子と精子が出会う「受精」が行われます。

しかし、受精卵は必ずしも妊娠に成立するのではなく、受精卵の中でも約半分が着床し妊娠が成立します。妊娠には女性だけではなく、男性の年齢も重要です。男性の場合は精子の数や運動量といった生命力が重要となります。

実際には女性の排卵の2日前が最も妊娠しやすく、20代の男性であれば50%以上の確率で妊娠します。男性の場合は、20代前半が最も生命力が高く女性の排卵日の4日前でも25%以上、排卵当日で20%以上の確率で妊娠します。

男性の年齢が35歳以上の場合、女性が最も妊娠しやすい排卵日の2日前でも、妊娠できる確率は20%となります。以上のことを理解し、月経のはじめの日から2週間後に排卵がありますので、この日を目標に受精の日を計算していきます。

受精した受精卵は3~5日ほどかけて細胞分裂を繰り返し、子宮内膜に着床します。着床は数日かけて完了しますので、排卵から1週間~10日ほどで着床となり、12日~14日ほどで栄養胚芽が子宮内膜に着床が完了します。これが妊娠の成立です。

妊娠は最終月経のはじめの日を0日としますので、この時期ですでに妊娠してすでに28日、つまり4週になっています。

 

日常生活でできること①体を冷やさない

せっかく受精しても着床しなければ妊娠にはなりません。そこで、着床しやすい身体を作ることが大切になります。

着床しやすい身体とは、受精卵のフカフカのお布団の役割をする上質な子宮内膜を作ることです。

赤ちゃんのための羽毛布団ですね。子宮内膜が厚く黄体の機能が十分に働いていることが大切です。黄体ホルモンは着床するための良い子宮内膜を作る働きがあります。良い子宮内膜は流産しにくい母体を作ります。

体を冷やすと、血行が悪くなります。血行が悪くなると古いものを排泄し新しいものに変える新陳代謝が悪くなります。良い状態の子宮内膜を作るためには、新鮮な血液が必要です。

そのため、血液が健康な状態で流れることが、子宮内膜に充分な栄養を運ぶことになります。さらに、胎児は胎盤を通して臍帯から栄養や酸素を供給されて育ちます。

母体の血液が充分に運ばれないと胎児が育ちません。そのために、体を温めて毛細血管の先々まで、充分に血液を運んでいきましょう。

体は外側から冷やさないことも大切ですが、食べ物でも体を冷やさないもの、温める効果があるものを摂るようにしましょう。せっかく受精した受精卵を守るためにも、質の良い子宮内膜を作りましょう。

 

日常生活でできること②バランスの良い食事を摂る

黄体ホルモンの原料になり体を中から温めて、質の良いたんぱく質やミネラルをバランスよく摂ることが大切です。

 

〇イソフラボン

女性ホルモンのエストロゲンの働きと同じ効果があると言って、最近注目されているのが大豆に入っている「イソフラボン」です。

大豆は良質のたんぱく質を摂取することもできる万能食材です。健康な人であれば毎日豆腐を1/4丁以上摂ることを推奨しています。納豆や豆腐には、たんぱく質の他にカルシウムや鉄も含まれています。

中でも一番使いやすいのが、豆乳です。クリームシチューやプリン、カップケーキ、ハンバーグのつなぎと牛乳代わりに使うことができます。豆乳の臭みが苦手な人でも、加熱したり調理することで、独特の臭いがなくなります。

 

〇ビタミンE

黄体ホルモンのバランスを調整する働きをするのが、ビタミンEです。ビタミンEはアンチエイジング効果もあり、血中コレステロールが酸化するのを防ぎ、動脈硬化の予防にもなります。

実は妊娠中は血栓ができやすく、脳梗塞や心筋梗塞になることもあります。ビタミンEはこういったリスクも予防します。

ビタミンEを多く含む食品の代表はナッツ類です。ナッツ類はビタミンB群も豊富に含まれているということで、近年注目の食材です。他にも、ほうれん草やかぼちゃ、木綿豆腐にも含まれています。

 

〇ビタミンC

ビタミンCは毛細血管を丈夫にし、免疫力を高める働きがあります。老化防止もありますので、ビタミンCは美肌や抜け毛予防にも、注目されていますが、妊娠中も必要な栄養素です。ビタミンCは摂りすぎる心配のない栄養素ですので、野菜や果物をしっかりと摂りましょう。

 

〇葉酸

妊娠中の女性に必要な栄養素として注目されているのが、葉酸です。葉酸はビタミンの一種ですが、ほうれん草から発見され葉野菜に多く含まれているため、「葉酸」と呼ばれています。

葉酸は、タンパク質や核酸の合成に働いて細胞の生産や再生を助けてくれる働きがあります。体の発育を促すということで、胎児の発育には絶対に不可欠な栄養素です。

野菜不足の女性には葉酸サプリを摂ることをすすめているほどです。

 

〇その他

他にも鉄分・カルシウム・カリウム・ビタミンB1、B2、B12と栄養素のほとんどが必要です。妊娠中はもちろん妊娠を望む女性もバランスの良い食生活が大切になります。

 

日常生活でできること③アルコール・喫煙を控える

まず、アルコールを大量に摂取した直後に受精することはあまりおすすめしません。昔からアルコールを大量摂取した後の精子による受精卵の胎児は知能の低下がみられるという報告があります。胎児性アルコール症候群といいます。

もちろん、妊娠中の女性がアルコールを摂取することでも、この胎児性アルコール症候群(FAS)は見られます。FASは知能障害だけでなく、発育障害、顔容異常も現れます。それは妊娠中のアルコールが胎児の「脳細胞死」を引き起こしてしまうからです。

FASによる発達障害や知能障害は学齢が上がっても改善されることはありません。特別頭の良い子、優秀な子が生まれなくても良いと思っても、初めから障害を持つ子を望む親はいません。

妊娠をすることだけがゴールではありません。健康な赤ちゃんを産むためにも、絶対に妊娠中のアルコールは控えましょう。

今、煙草は喫煙者よりも周囲の受動喫煙が問題になっています。特に妊娠中の女性の周囲の人が喫煙することで、母親は受動喫煙してしまうことになります。

煙草は母親が吸っても周囲が吸ってもその煙による一酸化炭素、ニコチンなどの有害物質が吸収されることで、血管を収縮させてしまいます。一酸化炭素は血液中のヘモグロビンと結びつき、体内に必要な酸素を運ぶ役割を果たさなくなってしまうのです。

そのため、子宮にも充分な血液が運ばれなくなり、子宮内環境が悪くなってしまいます。胎盤の機能も低下し流産や早産、低体重児の原因になります。

せっかく着床したら最後まできちんと産みたいですよね。そのためにも、喫煙はもちろん、周囲の人の喫煙にも注意をして下さい。

 

日常生活でできること④適度な運動を習慣にする

不妊の原因の中に痩せすぎと太りすぎがあります。痩せすぎは運動と何の関係があるのだろうと思われがちですが、痩せている=運動をしているではありません。

しっかりと運動をしていると、筋肉や骨格がしっかりとしていますので、不健康な痩せ方にはなりません。そのため、見た目よりは体重があります。

また、太りすぎは不妊の原因になります。太りすぎはホルモンの分泌にも問題があります。体重や体脂肪の増加でも、ホルモンの分泌状況は変わってしまいますので、妊娠しにくい体になってしまいます。

だからといって、無理なダイエットをすればそれも不妊症の原因になってしまいます。ただ痩せるだけでは意味がありません。

そのためにも、日ごろから適度な運動をして健康な体を作ることが大切です。

また、妊娠中も肥満になると「妊娠中毒症」という病気にかかりやすくなったり、腹筋が弱いために出産が重くなることもあります。

日ごろから適度な運動を心掛けて、健康な体で妊活をしましょう。

 

日常生活でできること⑤シャワーではなく湯船に浸かる

暑い日や忙しい日には、湯船に浸かることなく、ついシャワーで済ませてしまう人がいます。

しかし、湯船に浸かることで体の芯まで温めて新陳代謝を高めます。

また、毛細血管を丈夫にし、様々な病気予防になるだけでなく、ホルモンのバランスの崩れも改善してくれます。

湯船に浸かって汗を流すというのは、人にとってとても大切なことで、毛穴を開いていらないものを排泄するという役割もあります。新陳代謝を高めて、体表面の老化を防止することは、加齢による体の内部機能全体の老化も防止することにもなります。

寒い冬はもちろんですが、暑い夏でも横着せずに湯船に湯をはってしっかりと浸かって汗を流しましょう。

 

日常生活でできること⑥質の良い睡眠をとる

寝る子は育つと言いますが、大人も質の良い睡眠が大切です。睡眠が不足すると肌があれる、疲れが抜けない、抜け毛になるなど様々な症状が現れます。

極度の睡眠不足は不妊症の原因にもなっています。男性側では精子の数や運動力が下がり、妊娠が難しくなります。

女性もホルモンのバランスが崩れて、月経不順を引き起こして、月経そのものにも異常が現れます。最悪の場合は、月経が停止してしまうこともあります。

睡眠不足はホルモンの1つ「メラトニン」の分泌を阻害してしまいます。メラトニンは体内時計の調節をする働きがあり、卵巣の細胞にも多く含まれているため、メラトニンが正常の働くと卵子の正常化・老化防止につながります。

また、睡眠不足は「成長ホルモン」の分泌を阻害します。成長ホルモンは睡眠中に大量に分泌されますが、卵子の成長や、傷ついた卵子の修復をしてくれるという、優れものです。

夜勤が多い看護師さんや睡眠不足になりがちなシステムエンジニアに不妊症の人が多いというのはこういった理由からです。最低でも0時までには眠り、質の良い睡眠をとるようにしましょう。

 

日常生活でできること⑦ストレスをためない

この他にも、日ごろのストレスは、血液の循環を悪くし、睡眠不足も引き起こします。

仕事でのストレス、親からのストレス、近隣の人との人間関係のストレス。今私たちは、様々なストレスに直面しています。

それは、良い環境で育った今の私たちが、子ども時代に大きなストレスを受けることがなかったため、ストレスに対する耐性が弱いということも原因と言われています。

しかし、こういったストレスはホルモンのバランスを崩し不妊症の原因になります。さらに睡眠不足となり、これまた不妊症の原因にもなります。食欲不振、肥満、痩せすぎ、血行が悪くなると、ストレスは、全ての不妊症の原因に繋がってしまうのです。

不妊治療を続けていくうちに、周囲からの期待と圧力、経済的な負担がさらにストレスを増加させてしまうこともあります。

不妊治療でストレスが溜まり夫婦の間もギクシャクしていた夫婦が、治療をやめて諦めた途端に子どもができた、ということがあるのもそのためです。

まず、日ごろのストレスを溜めないことも大切ですが、いざ妊活を始めたら自然に任せるのか、不妊治療をするならある程度の目安を考えるのも大切です。

 

それでもなかなか妊娠しない、その時は早めに専門医に相談を

様々な環境や条件が整っていても子どもができない、妊娠しないという時は、できる限り早めに専門医に相談をしましょう。

不妊治療でも、高齢になればなるほど、妊娠の確率は低くなります。国の助成金も39歳まで、43歳までと出る回数も違ってきます。

43歳を超えてしまうと助成金が出なくなります。体のことはもちろん経済的な負担も考えて、結婚をして普通に夫婦生活をしても1年以内に子どもができないのであれば、一度専門医に相談をすることをおすすめします。

 

まとめ

今、不妊症に悩み不妊治療をする夫婦が増えています。その背景にあるのは、結婚の高年齢化です。適齢期という言葉が昔はありましたが、今では死語となっていますね。

しかし、人は生き物である限りその時に適したライフステージがあります。まだ早い後でもいいではなく、自分が今結婚を望んでいる、子どもを望んでいるなら妊娠するなら「今!」というタイミングも合わせて、ご紹介した方法を試してみませんか。